だって、だけど
自分をどうしようもない人間だと、だから何もできないのは仕方がないのだと慰めることしかできなくて
手のひらには何も残っていなくて心には暗いもやがかかっていて頭も思考がぐるぐるで
進むのが怖くって否定されるのが怖くって追い立てられたらその分だけは進めるけれどそこからは進めなくって
足を踏み出すのが怖くって間違えるのが怖くってこわごわ足を踏み出した後も足を踏み出したことが間違いだったんじゃないかって考えてしまって
正解なんてないのはわかっててでも正解を求めずにはいられなくて
だから怒られないことしかできなくて
そんなことを続けていたら自分がどこにいるのかわからなくなって
ここに立ってていいのかもわからなくなってこわくなって
こわいのに進むのもこわくて
立ち続けることしかできなくて
でもたちつづけるのも退屈で身震いなんかもしてみるけれど身震いすることすら許されてるのかこわくなって
幸せな夢に逃げることが、今できることなのでした。
その幸せな夢も起きていたら曖昧になって消えていって
なにもないの
こころのままのお話でした。
どうしようとも思えない
好きってなんだっけ
好きになっていいんだっけ
どうなったら好きなんだっけ
好きが空きになってからもう久しくて
空っぽになった好きの影ばかり追っている気がする
空っぽになった好きの器をいっぱいにする努力もしないで
空っぽの好きの器が勝手にいっぱいにならないかななんてそんなずるいことを考えながら眺めているだけなのだろう
どうしようもないな
どうしようもないのだ
I
この胸に膨らみ続ける気持ちを言葉に出せないのは屹度罰なのだろう。
膨らませるだけ膨らませてそれ以上何もしなかった罪に対する罰。
屹度心は膨らんで破裂してそれを繰り返して強くなっていくのだ。
破裂が怖いのに膨らんでしまった臆病な私の心は怯えながらゆるゆるとしぼませる。それを幾度も繰り替えした挙句に私の心は醜くだらしなく伸びきってしまったのだ。
だからこうして迂遠で婉曲で幼稚な言葉を吐き出すことで心をしぼませる。もっとシンプルで単純でキラキラな言葉を吐き出せればよいのだけれど。
心からあふれ出るような感情の爆発を。
破裂しないように押さえ込む心の出口の調節弁が壊れてしまうほど大きな気持ちを。
私を動かす原動力となりえる強い心を。
だめになっていく
だめになっていく
身体が心が精神が
気持ちが想いが感情が
感情ぐるぐる環状線
抜け出すことない無限ループ
回って回ってつかれはて
いつかは渋滞どん詰まり
回ることすら出来なくなって
動くことすらままならなくて
息をするのが精一杯で
だめになっていっているのだと気づいていても
現状維持すらままならなくて
心の模様は雨模様
にわかをさらし
どしゃぶりの雨にさらされる
欠けて砕けてなくなって
出来た隙間を埋める方法知らなくて
空咳からからこだまする
響いた音はのどを通って口から出て行くのだけれど
くずれかけた言葉のなりそこないがもがきくるしみ消えていく
なりそこないの断末魔
聞いているのは私だけ
そんな日常なのでした
Hop-step
わたしの思考は一足飛びにどんどんわたしを置き去りにして進んでゆく。
その後ろ髪をとっ捕まえてゆっくり歩けといってやれたらよいのだけどどうやらわたしの思考というのは自由気ままでわたしの言うことを聞いてくれるような殊勝なやつではないようで、ぽんぽんいろいろ考え付いてその後ああしようこうしようなどと考えるまではいいのだが、せっかちな学校の先生の授業みたいに考え終わったら手前勝手に得心顔をしてこっちがノートに書き終える前にその考えを書いた黒板をさっさと消していってしまう。
ならどうすればよいのだろうと考えてみれば消える前に書き留めていけばよいのではないか、ということになるのだが、頭の中が思考の、やつのテリトリーである以上頭の中に置いておいたならばやつが勝手に消していってしまうことは間違いない。
ならば現実世界に残しておくほかないのではあるが、そうした場合どうしても文字に起こすという手間が生じるのは避けることは出来ない。手間が生じるということはこっちが一文字書くうちにあっちはそれ以上の速さで消してゆくということが起こるということであり、そうなってしまったならば書ききる前に書くべきものが消えてしまい文字を起こしていたノートには言葉になりそこなった文字列がただ散乱しているだけという事態になるし実際そうなっているのが現状である。
ならば、わたしがやつに追いつけるように速度を上げるしかないのだとは思うのだがわたしは速度を上げる術が割と思いつかないのでお手上げというのが現状である。
さて、どうするべきか。